2009 年2 月24 日に、山梨市の工房でチェンバロを作っておられる野神俊哉さんを約
1 年ぶりに病棟にお迎えして、チェンバロの会が開かれました。
持ってきて下さったチェンバロは宝石箱のような美しさで、特にお母さん方からは感
嘆の声があがりました。今回は、チェンバロの弦を弾く部分に鳥の羽が使われてきたこ
とにちなんで、「鳥」をテーマに演奏して下さいました。どの曲にも鳥の鳴き声が隠さ
れているのですが、すぐにわかった人も、わからなかった人もいました。野神さんにヒ
ントをいただき、もう一度耳を澄ますと、カッコーが遠く近く場所を変えて鳴く様子や、
メンドリが鳴き交わす様子が聞き取れるようになりました。ちいさな子達も聞き取れた
様子で、楽しそうに鳥の声を追っていました。続いて、小児科病棟ボランティアの学生
さんがフルートを担当して「アヴェ・マリア」を合奏して下さいました。ドアを開け放
った各病室にまで美しい調べが届き、廊下まで出てこられない子供達やご家族も、静か
に耳を澄ましていました
演奏の後は、楽器作りについて野神さんに質問したり、プレイルームに用意して下さ
ったカンナ掛けを体験して木々の香りを楽しんだりしました。また、チェンバロの装飾
に用いる金箔を分けていただき、自分のイニシャル文字を切り出して金箔張りに挑戦し
たりと、みんな思い思いに野神さんと楽しい時間を過ごすことができました。
お忙しい中を病棟まで来てくださった野神さんと、会の裏方を担当してくれた学生ボ
ランティアsunny smile のメンバーのみなさん、本当にありがとうございました。
(この活動は花王コミュニティーミュージアム・プロジェクト2008 の助成で行われています)。
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