東日本大震災 医療支援活動報告 山梨赤十字病院小児科 古市嘉行
日本赤十字社山梨県支部救護第6班として、平成23年4月11日から14日まで、福島市のあづま総合運動公園体育館に行ってきました。この体育館は1次避難所として、福島県双葉郡浪江町や南相馬市などからピーク時には約2500人の方々が避難していた施設です。
東日本大震災からちょうど1か月目にあたり、犠牲になった方々への黙とうのサイレンとともに活動を開始しました。
活動内容は館内救護所での診療及び館内巡回業務です。
巡回してすぐに気付いたのはこの体育館の衛生状態の良さでした。
多数の方々が利用する施設にも関わらず、トイレは臭くなく、また館内はゴミ1つ落ちていません。
塩素系消毒剤を片手に館内を回るボランティアの方々も見受けられました。
そのおかげで胃腸炎等の集団発症はなく、子ども達は元気に走り回っていました。
小児科医の私としては、“あまり活躍の場がないかな?”と少し残念でもありましたが、
子ども達の元気な姿がうれしくもありました。
不慣れな成人患者さんの診療がほとんどで多少ストレスを感じながらも、
班員の看護師さん達の柔軟な対応と薬剤師さんの知識、
地元の保健師さんの持つ医療資源情報などに支えられて、活動を遂行することができました。
帰りの車では、メンバーの間で“もう少し何かできたよね”などという話しも出ましたが、
疲労感だけでなく何か爽やかな気持ちになれたのは、
被災地の皆さんから私達が元気をもらった証しだと思っています。
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