東日本大震災 医療支援活動報告
市立甲府病院小児科 望月美恵

 市立甲府病院からは、平成23年4月4日から28日まで3泊4日交代での医療支援チーム派遣が行われ、私は第3班として参加しました。 派遣先は、津波被害と原発事故のために福島県双葉郡川内村と富岡町から2000名以上の方々が避難されている福島県郡山市のビックパレット福島でした。
ノロウイルス腸炎のブレイクアウトもあり、毎日150〜180名の患者さんの診療にあたりました。 すでに避難から1カ月が経過し、急性疾患ばかりでなく慢性疾患が増えてきてもいました。 ほとんどが成人の患者さんでしたので、小児科医としては不安もありましたが、なんとか仕事ができました。
 意外かもしれませんが、小児科医は小児の疾患全般を診ているためか、 感染症・皮膚疾患・糖尿病・高血圧まである程度は対応でき(もっと…というところはありましたが)、 「小児科は捨てたものではない!!」と思えました。
 滞在中の4月11日には震度6弱や5強を含めて震度3以上の地震が頻発し、 被災されたみなさんの恐怖をほんの少しですが実感しました。 色々な背景を抱えた患者さんだけでなく、 自分自身が被災されているなかで献身的に活動されている役場の職員さんとも接することができて、 人としても貴重な経験をすることができました。 参加できて良かったです。医師になったころの気持ちを思い出させてくれる4日間でした。 これからも、自分のスタンスで継続的な支援ができたらと思います。

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