当科の金村らの論文
「EEG characteristics predict subsequent epilepsy in children with febrile seizure. Kanemura H, Mizorogi S, Aoyagi K, Sugita K, Aihara M.」が、
日本小児神経学会の英文誌である「Brain & Development」の2012年4月号に掲載されました
(Brain & Development. 34: 302-307, 2012)。
熱性けいれんは多くの子どもが経験しますが、基本的に年齢とともに自然に消失します。
このため、熱性けいれんを起こした全例に脳波検査を行う必要はありません。
一方、一部のてんかん性疾患においても、初期には熱性けいれんとして発症する場合があります。
そこで本研究では、熱性けいれんを起こした子ども達に脳波検査を行ない、
脳波異常(突発波)を認めた症例の経過を追跡して、その後のてんかん性疾患への進展との関連性を検討しました。
その結果、突発波を前頭部に認めた場合は、その他の部位に認められた場合に比べてんかんの発症率が約7倍高いことがわかりました。
したがって、脳波検査において前頭部の突発波を認めた熱性けいれん症例では、その後の経過を注意深く観察する必要があると考えられます。
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