卒業して10年が過ぎましたがまだまだ勉強中です。これまでに、いくつかの病院に勤務しましたが、いろいろな人と働き、学ぶことが多いと感じる日々です。そんな私が現在働いている市立甲府病院について紹介いたします。
ここでは、信州大学と山梨大学から派遣された5名の小児科医が、協力して入院・外来の患者さんを診ています。したがって、異なる体制で研修をしてきた方々との仕事は、大いに刺激を受けること請け合いです。そのほかにベテランの先生方が非常勤として外来部門をバックアップしてくれており、患者さんとの対応の仕方など感ずることも多々あります。
ここの最大の特徴は、入院患者さんを一対一で診る主治医制度を取らずに、患者さんを全員で診察し検討していく方式をとっていることです。皆で治療について話し合うことで、勉強になり、一人で抱え込んで悩むことがなく、複数の目で診察することで見落としもなく、安心にもつながります。カンファレンス以外にも、昼や夕方には自然と人が病棟に集まるので、その場ですぐに話し合うことが出来る雰囲気があります。
また、一般小児科臨床だけでなく、各々の得意分野を生かして腎疾患や心疾患、血液疾患などにも対応しており、多くの疾患について経験を積むことができます。さらにNICUもあるため、新生児を含めた幅広い研修を行うことができます。
小児科の良い所は先のある次の世代を診ることができるということです。世代をつなぐ医療は小児科ならではの楽しみだと思います。入院したお子さんが元気になって退院する姿は良いものです。退院前のお子さんと遊び癒されながら日々の診療を行っています。
(平成19年7月・入局11年目・記)
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