循環器・呼吸器班2008年度活動報告 星 合 美 奈 子
この1年間はかなりメンバーの異動がありましたが、みなそれぞれの目的をもって活動を続けてきました。臨床では前年までの活動性を保ちつつ、さらに心臓外科、集中治療部、麻酔科、放射線科といった関連診療科との連携・協力体制を強化し、先天性心疾患に対する治療はもちろん、重症川崎病や拡張型心筋症に対する血漿交換・透析治療の確立、麻酔科管理によるカテーテル数の増加、経食道エコーを用いた診断などに取り組んできました。県下全病院小児科が参加する山梨川崎病プロトコールも発症10日以内のインフリキシマブ治療を導入して3年が過ぎ、血漿交換へのスムーズな移行態勢の確立も功を奏してか冠動脈瘤後遺症例の発生はありませんでした。また肺血流増加型心不全に対する低酸素換気療法や新生児心疾患遠隔診断システムの班研究への参加を通して、新しい機器の臨床導入や周産期センター等の新生児入院施設との連携強化を図ってきました。呼吸器疾患症例数も増え、ファイバー等の検査数、気管切開症例など重症例も増加し、心疾患症例における気道評価も詳細に行えるようになってきました。研究面では、大学院生が本学基礎教室において専門領域の基礎研究を行う機会を得て、学位論文を提出することができました。 (本稿は、2009年度同窓会誌に収録した内容を一部編集して掲載しました。) |
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