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■3.後期小児科研修の内容・目標■
  1.後期小児科研修プログラムについて
2.関連病院について
3.専門医について
4.海外留学について

1.後期小児科研修プログラムについて


 大まかに、2種類のコースがあります。

(1)専門医コース

年次
研修内容・目標
3年目 大学病院における基礎臨床研修
4年目 関連病院における基礎臨床研修
専門分野臨床研修・研究開始
5〜6年目 小児科専門医修得
7〜8年目 小児科各分野の専門医修得
8年目〜 学位修得

 

初年次は大学病院医師として小児科専門医に向けた臨床研修を行います。
 翌年からは、山梨県立中央病院、富士吉田市立病院をはじめとした関連病院での研修を行います。
希望者は、NICUや小児救急の臨床研修が経験できます。
 さらに、小児血液学、小児循環器学、小児神経学、小児内分泌学、小児腎臓病学のサブスペシャルの分野を選択して、臨床研修と臨床研究に入ります。
 5〜6年目に小児科専門医、7〜8年目に各専門分野の専門医、8〜9年目に学位の修得をめざします。

 

(2)大学院コース


 大学院に入学し、小児科専門医としての知識、技能はもとより、臨床研修と基礎研究を平行して行い、科学者としての基礎を確立します。
 4年間の在学期間で学位論文を作成し、学位の修得をめざします。
原則として2年間の一般小児科医としての初期研修が終了した後に進学します。小児科医としてさらに研修を積むとともに、臨床的に高い専門性を身につけ、臨床的視点から研究を行うのに必要な思考力を養成することを目標にしています。安心して学究生活に集中できるように生活・環境面でも条件を整えており、すでに30名余りが修了して現在は6名が在籍しています。

[スケジュール]
1-2年目;担当医として各専門領域の臨床手技と知識を身につけます。抄読会等を通じて英文論文の読解能力や、症例検討会や学会での症例発表を通じて症例提示能力の習得をはかります。臨床経験のなかで臨床・基礎研究のテーマを固め研究を開始します。
3年目;小児科専門医試験を受験して資格を取得するとともに、臨床経験をさらに深めながら研究テーマに沿った解析を進めていきます。
4年目;研究を最終的に仕上げて論文を作成します。研究内容を国外学会で英語発表する機会もあります。

[各研究班の指導教官と研究内容]

血液・腫瘍班 (杉田完爾、犬飼岳史、合井久美子);白血病細胞の細胞周期とアポトーシス制御に関する細胞シグナル伝達の分析と新規治療薬の解析。移植片対白血病効果における解明と新規治療の開発。

内分泌班 (小林基章);糖尿病における血管合併症の進展機序の解明。環境物質の性腺形成への影響の解析。

神経班 (相原正男、金村英秋);ヒトが“群れ”として生きていくために必須なワーキングメモリー・実行機能を対象とした小児の高次脳機能(特に前頭葉)の解析。

腎臓班 (東田耕輔);糸球体腎炎の進展と治癒の機序の解析と治療法の開発。ネフローゼ症候群における浮腫の病態生理の解析。

心臓班 (星合美奈子);心筋細胞の分子生理学的解析。低酸素療法吸入システムの開発、先天性心疾患や血管病変に対するカテーテル治療の開発。川崎病の病態生理における液性因子の解析。

呼吸器班 (杉山剛)小児睡眠呼吸障害の診断基準の確立および病態解明、口腔アレルギー症候群におけるCRDを用いたアレルゲンコンポーネント解析、新生児の経皮感作メカニズムの解明と予防法の確立。

遺伝班 (中根貴弥)先天奇形症候群の遺伝子解析・病態の解明。


[最近の主な業績]講座内で行われたもので、留学中の業績は除く

Oncogenic fusion E2A-HLF sensitizes t(17;19)-positive acute lymphoblastic leukemia to TRAIL-mediated apoptosis by upregulating the expression of death receptors. Leukemia. 26:2483-93, 2012.

Successful tandem (autologous-cord blood) SCT in advanced neuroblastomas with highly amplified MYCN. Bone Marrow Transplant. 46,835-9, 2011.

Specific induction of CD33 expression by E2A-HLF: the first evidence for aberrant myeloid antigen expression in ALL by a fusion transcription factor. Leukemia. 24: 865-9, 2010.

Aberrant induction of LMO2 by the E2A-HLF chimeric transcription factor and its implication in leukemogenesis of B-precursor ALL with t(17;19). Blood. 116: 962-970, 2010.

Nocturnal blood glucose and IGFBP-1 changes in type 1 diabetes: Differences in the dawn phenomenon between insulin regimens. Exp Clin Endocrinol Diabetes. 11:195-9, 2010.

EEG characteristics predict subsequent epilepsy in children with febrile seizure. Brain & Development. 34: 302-307, 2012.

Effects of ethyl loflazepate on refractory epilepsy in children. Journal of Child Neurology 26:1284-1289, 2011.

A prolonged course of Group A streptococcus-associated nephritis: a mild case of dense deposit disease (DDD)? Clin Nephrol. 71: 703-7, 2009.

Cardiac and haemodynamic effects of tacrolimus in the halothane-anaesthetized dog. Basic Clin Pharmacol Toxicol. 106:288-95, 2010.

Rapid development of severe respiratory distress due to a vallecular cyst in a 3-day-old infant. Pediatr Int. 54:297-299, 2012.

Dysspondyloenchondromatosis: Another COL2A1-Related Skeletal Dysplasia?   Mol Syndromol 2:21-26, 2011.

 

 

 

2.関連病院について

 

 当講座の関連病院は、山梨県全域の小児科診療をカバーしており、多彩な臨床研修を経験することが可能です。

 

 

3.専門医について


 当講座は、日本小児科学会の研修施設に認定されており、小児科臨床研修を3年間終了後に
日本小児科学会専門医
試験を受験することができます。

 また、修得可能な各専門分野の専門医として、

日本小児血液がん学会専門医

日本循環器学会専門医

日本小児内分泌学会専門医

日本腎臓学会専門医

日本小児神経学会専門医

日本てんかん学会専門医

等があります。

 

 

4.海外留学について


 両コースとも学位修得の後、希望する者には米国を中心とした海外留学を支援します。

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