日本白血病研究基金の清水賞を受賞

 2010年11月20日に東京丸の内の日本工業倶楽部において、公益信託日本白血病研究基金の 平成22年度研究助成金贈呈式が行われ、当科の犬飼岳史が 「17;19転座型急性リンパ性白血病の完治を目指した病態解析と治療法の開発」 によって清水賞を受賞いたしました。

日本白血病研究基金は白血病で亡くなられた故人の遺志をきっかけに1994年に設立された研究基金で、 認定特定公益信託としてチャリティーイベントの収益金や寄付金などで運営されており、 白血病に関する基礎的、臨床的分野の研究に携わる研究者に対する助成が行われているものです。 このうち清水賞は、白血病で奥様を亡くされた清水様のご寄付に基づく特別研究賞です。

 今回は、小児急性リンパ性白血病のなかで極めて難治である17;19転座型急性リンパ性白血病を対象として、 10年以上もの間、当科で進めている研究に対しての受賞となりました。 特に、基礎的研究の成果を実際の治療にまで結びつけた取り組みが高く評価されました。

 この研究テーマでは、2010年に赤羽らの論文 Specific induction of CD33 expression by E2A-HLF: the first evidence for aberrant myeloid antigen expression in ALL by a fusion transcription factor. (Leukemia. 24: 865-869, 2010)と、 廣瀬らの論文 Aberrant induction of LMO2 by the E2A-HLF chimeric transcription factor and its implication in leukemogenesis of B-precursor ALL with t(17;19). (Blood. 116: 962-970, 2010)が発表されていますので、 詳しくは当科HPの「最新論文情報」をご覧下さい。

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